2019/08/23

犬用ザワークラウト

犬にも発酵食品が癌予防の効果があるというから、犬用にザワークラウトを低塩・スパイス抜きで、小さめのキャベツ半玉だけ仕込んだ。何しろうちの犬の幼馴染のなっちゃんも同じ頃遊んでくれたグラちゃんもコキチ君も悪性腫瘍で死んだので。

Sauerkraut for dogs
赤キャベツ一個を仕込んだ直後

Sauerkraut for dogs
仕込んだ二日後
まだ数日は盛んに発泡してパンパンに膨らみ、毎日のガス抜きを要する

普通はおよそ 5mm 幅に包丁でザクザク切るんだけど、これは 0.5mm にセットした小さいセラミックスライサーで苦労して刻んだ。しかし、時間がかかる上にこのスライサーで小さくなった野菜を切るのは危険なので、1/4ほどは包丁で刻んだ。結果は元のキャベツの嵩にくらべて見た目がすごい量になり、重量比1%の精製塩を計ったものの、これで足るのか心配になり岩塩を少しガリガリと追加してしまった。ストルバイト結晶の出る傾向があるのにこれは全く余計なことだった。

ボウルで塩もみしてジップロックに入れさらに揉んだが、数分で劇的に嵩が減り汁が出た。今冷蔵庫にあるのは十日も29℃を下回らない台所で発酵させてえらく酸っぱくなったので、今度のは六七日でガラスジャーに移し冷蔵する予定。与える前に汁を軽く絞ってやればいいだろう。犬が食べることは以前試してある。他に生の納豆も毎日少しづつ与える。

追記:数ヶ月前から毎食にトッピングしているK9ナチュラルのグリーントライプも今袋を見ると乳酸菌の保証値が書かれていた。しかしこれ蛋白質が多く当然リンも多い。ザワクラの分は減らせるな。

追記2:今度作ったのはそのままトッピングしたのでは食べなかった。ブレンダーで細かくしてドライフードと混ぜ、残せないようにして与えている。

追記3:一番下のリンク先によると、ストルバイト結晶生成を妨げるには蛋白質が少なめで、ナトリウムが多めの餌が良いという。ナトリウムが多いと犬がよけい水を飲むからと。水をよけい飲ますには他に手がある (ドライフードを入れる器を二つに分け、片方に水を注ぐ) のでわざわざ増やそうと思わないが、ザワクラの食塩分については気に病まないことにした。

追記4:無論犬用はスパイスなしで漬けるが、キャラウェイは犬には良くないらしい。念の為。

追記5:最後に漬けたものの残り。



例によってZiplockで漬けてガラスジャー (これはスーパーで売っている瓶だけ耐熱ガラスで蓋はプラスティック) に移して冷蔵したものの残り。1%の精製塩・スパイスなし・毎日蓋を開けて少量消費にも関わらずカビはない。キャベツ外葉の落し蓋と開閉の都度パストリーゼをワンストローク、蓋内面と瓶内部に一度に吹くせい。


犬にザワークラウト
Can Dogs Eat that? Sauerkraut
Can Dogs Eat Sauerkraut?
Can Dogs Eat Sauerkraut? (How Much, is it Good, Bad or Toxic?)

Fermented Vegetables: Finicky Pets Might Not Like This Superfood, But It's a Potent Cancer Fighter
Fermented foods for dogs!
Fermenting Vegetables for Dogs’ is a Simple and Easy Way to Improve Your Dog’s Health

ストルバイト
Struvite Crystals in Dogs

2019/07/31

ビートクワス

クワスに関して英語で検索していると "beet kvass" なるものがやたらとヒットする。最初ビートを加えたクワスかと思っていたが、どのレシピも基本はビートと塩と水で作るものだ。 黒パン (またはライ麦の麦芽) と水から酵母菌の発酵で作るクワスと違い、穀物は使わないし塩を使い乳酸発酵で作るところは漬物のようだ。一度それで作ってみたが、色といい塩辛みといい酸味といい、薄目の梅酢を飲むようだった。これのどこがクワスなのか頭をひねるがわからなかった。たぶんクワス同様に東欧由来の飲み物なんで、非スラヴ系の英語国民に聞いてみるだけ無駄らしい。オリジナルのビートクワスのレシピは "russian beet kvass" で検索すると沢山見つかる。

このサイトによると英語圏でのレシピは必ず塩を使っているが、ロシアでは砂糖を使うんだそうだ。しかもライ麦パンも使うと。ポーランドでもそうらしい。その辺がクワスと縁もゆかりもない代物が英語で beet kvass と呼ばれるゆえんらしい。おまけに塩を使ったものは不味いとまで書いてある。だいたいビートは酸味があるだけでなく風味が土臭く、料理に工夫がいるようだ。

What do beets taste like
Beets taste
ロシアでの砂糖を使うレシピ
「ポーランド生まれの祖母の作り方」
ビートクバス:有用な性質と禁忌

YouTube 動画
Russian beet kvass
Brad Makes Beet Kvass | It's Alive | Bon Appétit
↑↑↑塩や香辛料を入れて漬けている。Brad は手が染まらないようにゴム手袋をしているが、水で洗えばほぼきれいに落ちる。

たまたまコンビニの野菜売り場でビートを売っていたので買ってきて作ってみた。スーパーでも一個だけみつけた。アマゾンジャパンでもキロ単位で売っているが、「ビーツ」で検索しないと出てこない。コンビニやスーパーで見つけるのは難しいし、あっても二個かそこらしか置いてないが、値段は巨大な一個が二百円かそこらだ (最近スーパーで買ったら500円近くした)。最初製糖用の甜菜とどう違うのかわからなかったが、このビートは和名を火炎菜、俗にテーブルビートともいい、甜菜はその亜種だそうだ。皮しか赤くない赤カブ (二十日大根) はバラ類で、ナデシコ目ヒユ科フダンソウ属の前二者とは全く違う。

クワス用の10リットル発酵タンクは買えたビートに対して大きすぎるし、3リットルの分析化学溶媒の入っていた耐圧瓶は口が狭いので1cm角以上のビートは入れるのに苦労する。出すのはもっと大変だろう。仕方ないから OXO の乾物用コンテナを使った。これは各サイズを穀粉や調味料のほか犬のドライフードにも使っている。半端な気密なので1リットルとか液体を入れて大きく傾けると漏れる。

巨大なビートを三個、1ないし2cm角に刻み、1リットルの水と大さじ一杯の岩塩を加えた。あとスターターが要る。ザワークラウトは今ないし、クワスは酵母菌だし、ライ麦全粒粉とドライイーストで作ったPETボトル入りのパンケーキ用スターターは一ヶ月も冷蔵庫内に放置されて乳酸発酵に切り替わっていそうなので、それの上澄みと、念のため生菌をうたう乳酸菌飲料カゴメの「ラブレ」を少し注いだ。ザワークラウト同様一週間くらい発酵させるので、一日かそこらで冷蔵して飲むクワスと違い、器具の殺菌に気を配らなくてはいけない。まして塩抜きでは。

OXO コンテナのレクタングル ミディアムではほとんど一杯になり、ザワークラウトでもあることだが発酵の初期には炭酸ガスの泡が出るので蓋を飛ばしそうで、四角い針金で抑える蓋のついたガラス容器に一部を移したら、そっちの液面に白いカビのようなものが出た。ザワークラウトの時のような消毒を怠っていたのでしまったなあと思ったが数日したら消えた。ガラス容器の方を冷蔵庫で冷やして氷を入れたコップで飲んでみたら、しょっぱ酸っぱくて美味しいとは言えなかった。ビートを小さめに刻んだのと海塩を使えとあるところ岩塩を使った以外レシピに忠実に作ったのに。もっとも粒状の岩塩は同じ体積でもさらっとした海塩より重かったかも。ザワークラウトの漬け汁 (クラウトジュース) は無駄にせず料理に入れたり剥いた大蒜片を漬けたりするが、一度も飲んだことがない。

次は塩は入れず砂糖だけで漬けてみた。クワスをスターターに使い、あるレシピに従い干し葡萄も少し足して酵母菌で発酵させ一週間おいた。やはり酸味が強く妙な味でストレートで飲める代物じゃない。ミネラルに富んでいて体にいいと思うので、炭酸水で割って蜂蜜を加えて飲んでいる。大きく切ったビートは再利用して二度か三度漬けられる。残ったものは煮物にぶち込んだが、まだ酸っぱい味がする。次からは二回使ったらビートは捨てた。

ワープロ

字が下手糞で書き方も遅く、町田の文具屋のショーウィンドウで中古の和文タイプを見て欲しいなと思ったほどだから、大学の研究室にあったパソコン (当初のは NEC の PC-8801) のワープロソフトにはすぐ飛びついた。まもなく自己流のかな打ちで随意に文書を作成できるようになったし、大学でレポートをレポート用紙にプリントして提出したのは私が初めてだったらしい。

研究室は教授の教授会での発言力で成績悪くても卒業させてもらいやすいという噂と、実際に動物に触れる機会の多いことで、定評ある人遣いの荒さに関わらず学生の頭数にはさほど困らなかった。他の研究室なら外注するような仕事、たとえば英文和文の印刷、学会発表など用の青スライド、各種分析やその他雑用。他の研究室では教授と学生が一緒に戸締まりして帰ったりするけど、我が研究室の辞書に戸締まりという言葉はなかった。連続14日泊まったこともある。

雑用に近い仕事に関しては、学生にはスライド用写真撮影や現像の上手、和文タイプの上手、英文タイプの上手、日本語ワープロの上手などがいて、日本語ワープロに関しては様々なフォームに出来るだけ合わせてドットインパクトプリンターで印刷することで私がピカイチだった。留学から帰った時は速打ちに関してその座は若手に奪われていたし、レーザープリンターも登場していたけれど。

ある時、研究室の予算申請のフォームを印刷するよう言われた。入力してコピー用紙で位置決めし、いよいよ用紙に印刷しようとしたら紙が厚くてローラーに入らなかった。どうにかローラーの位置をドライバーで調整することが可能であったかどうか?できなかったと思う。自分にできることはすべてやったので最後にゲラゲラ笑ってしまい、よくこんな深刻な状況で笑えるなと言われた。アパートで国家試験の勉強中の上級生が急遽呼び出されて和文タイプで打っていた。

かなキーで日本文を打つ人 (かな入力派) は昔はさして珍しくなかったと思う。アルファベットで済ましている人たち (ローマ字入力派) は決してかなキーの位置は憶えないが、かなキー利用者はかなも英数字も記号もすべて憶えてしまう。ただ自己流ではブラインドタッチはできないから速さではローマ字入力派にかなわない。キーボードのFとJ、テンキーの5に付いているホームポジション認識用のぼっちの意味がわからず、ヤスリで削り落とそうと思ったくらい。

でも同じ文章を打つのにローマ字では倍近い手数が要って、タイプする音の割に入力の進みは遅い。手があまり速く動かない自分はこれでいいと思っていた。実際かな入力派でブラインドタッチに習熟するとローマ字入力派にはかなわない速度に達するらしい。自分もかな打ちブラインドタッチの本も買ってはみたんだけれど。

やがてニフティサーブを個人で使うようになると、変換しそこないなどちょっとしたことでかな入力派であることが知れて珍しがられたりした。今ではユーザー全体の一割にも満たないらしい。

2019/07/07

マルブルーは戦争に行った

ウィンストン・チャーチルやダイアナ・スペンサーの先祖であるイングランド貴族ジョン・チャーチルは、18世紀初めのスペイン継承戦争に出征して勲功を立て軍司令官に任ぜられ、初代マールバラ (Marlborough) 公爵に叙せられた。しかし戦争の終わり頃、マルプラケの森に防備工事を施して立てこもったフランス軍を攻撃して敵を退却させることに成功したものの、サヴォイのプリンツ・オイゲンと共に指揮していた英・蘭・プロイセンほかオーストリア帝国隷下諸邦の連合軍は敵に倍する大出血を被った。

この時フランス軍には彼が死んだという誤報が伝わり、喜んだフランス兵は「マルブルー (Malbrough, Malbrouck 等様々な綴りあり) は死んだ」という歌を歌った。きっと既存の歌の替え歌だが、これはいろんな形で出版されたりもし、今に至るまで俗謡あるいは童謡として歌われている。

内容は「マルブルーは戦争に行った。三位一体節までには帰るだろうか、復活祭までには帰るだろうか。しかし復活祭が過ぎても彼は帰らない。奥方は城の高い塔に登って帰りを待った。すると彼と共に出征した小姓が帰ってきた。奥方は呼び掛けて彼の消息を尋ねた。小姓は答えてマルブルーの旦那様は戦場で死んで葬られました云々」というもの。

Malbrough s'en va-t-en guerre

マールバラ公は新しい兵站方式を採用して軍の移動を速くするなど軍事に天才を発揮したが、金に汚かったといわれる。それを政敵にあれこれ告げ口されて軍司令官は解任された。フランス俗謡のマルブルーも戦争で一稼ぎする目的で出征する兵士のように描かれている (らしい) 。

この歌は米国では再度歌詞を変えられて "For he's a jolly good fellow"という、親しい人を歓迎したり誕生日を祝ったりする際の歌になっている。

For he's a jolly good fellow

野猫の餌やり

近くの大きいマンション群に付属する遊歩道には夜八時前後に猫が集まる。東急バス弦巻営業所の裏に犬仲間が集まっていた頃は、十年間毎晩のように犬を連れて通っていたが、大抵二三匹は目に入った。明らかに餌やりが行われているが、一昨年までのところやり方は巧妙で、現場を見たことも放置された餌や容器を見たこともなかった。暗い中でベンチにじっと腰掛けている人が怪しいかな、と思ったくらい。

その後猫の数が増えてきた。一昨年のある晩には八匹まで数えたこともある。住民も苦情を役所に訴えたのだろう、禁札が数ヶ所に掲示された。とうとう去年くらいから自転車の前後の籠に餌を積んで餌やりをしているおばさんに出会った。こういう人は数箇所の公園をハシゴして餌を置いているようだ。また植え込みの後ろにドライフードや水を入れた容器を朝見つけるようになった。どうもどこそこで餌やりができるという話が伝わると、猫だけでなく餌やりをしたい人が集まるようだ。川柳の「通り抜け無用で通り抜けが知れ」じゃないが、彼らに対して禁札なんかそういう効果しかない。

2019/07/06

コンキスタドーレスと犬たち

ラス・カサス神父の「インディアスの破壊に関する簡潔な報告」というスペイン国王に対する訴えにはスペイン人征服者達が大型の猛犬を使って先住民を征服・奴隷化するだけでなく、犬を養うのに先住民の死体をもってしたということが書かれている。

Alano Español
スパニッシュ・ブルドッグまたはアラノ・エスパニョール

パナマ地峡を横断して太平洋を「発見」したバスコ・ヌニェス・デ・バルボアは、最初のパナマ地方への探検航海に参加したあとイスパニオラ島で入植したが、農場経営に失敗して債権者から逃げるために飼い犬のレオンシーコ (Leoncico、小さいライオンという意味) と共に大樽に潜んで、マルティン・フェルナンデス・デ・エンシーソを隊長とする探検隊の船に乗り込んだ。隊員に協力者がいたんだろう。しかし隊長は彼らを見つけ、次に通りかかった無人島に置き去りにすると脅した。しかし彼の地峡周辺の地理に関する知識と経験を知って同行させることにした。

contraband

レオンシーコはスパニッシュブルドッグであったと言われ、父犬のベセルリーリョは既に探検に参加して数多の手柄を立て有名だった。獰猛で捜索能力に優れ、平和的な目的で来た先住民と害意を隠した先住民とを正しく見分けたといわれ、先住民は犬無しの百人のスペイン人よりもベセルリーリョを連れた十人を恐れたといわれた。レオンシーコも強く賢い犬で、彼を伴った十人のスペイン人は彼なしの二十人の者たちより手柄を立てたと言われる。のちに嫉妬から毒餌を食わせられて死んだ。持ち主のバルボアもエンシーソにとって代わって彼を本国に放逐したりしたせいで恨みを買い、邪魔されなければインカ帝国の征服者となれたかもしれない探検に出る前に反逆罪の名目で逮捕され処刑された。

2019/06/28

サンパウロの雨傘

ブラジルのサンパウロ (São Paulo) は標高 800m 近い高台にあり、そのせいで一日のうちに四季があるというほど天気が変わりやすい。他の地方のことは憶えていないが、そのせいかサンパウロではちょっと変わった傘が使われていた。男物は三段たたみの黒い折りたたみ傘で、ハンドルは鷲のくちばしみたいな、あるいは「心」という字の二画目のような形をしていた。材質はプラスチックだろうが、普及品はそれを豚革みたいな型押しをした黒いビニルレザーでくるんで縫い込んであった。高級品は革を使っていたと思う。

女物は形は日本で普通のものと一緒の非折りたたみで、色柄は様々だが地味な色が多かった気がする。特徴はハンドルの元と石突きの元にそれぞれ金属の輪がついていて、両方を薄い細い革ベルトで繋いであった。傘を開きハンドルの先端を前向きに持つと傘の縁から革ベルトが垂れ下がり、緩やかなカーブを描いてハンドルの元に繋がる。これは携帯の便のためで、雨が降りそうな時は革帯を小銃の負い革のように肩に掛けて携帯する。雨が止んだ後傘が乾いたら同様に担ぐようだ。初めてこれを見たのは大学寮であるクルスピ (CRUSP, Conjunto Residencial da Universidade de São Paulo) と時計台のある管理棟 (当時は大時計は盗まれた後だった) との間の広い原っぱを学部研究棟に向かう時で、向こうから来る女性が傘をさしていて、妙なものが顔の前にぶら下がっているので近眼でもあるしつい凝視してしまった。向こうは紐を見ていると思わないでにっこりと微笑みを返した。

サンパウロには起伏が多く、ピニェイロス (Pinheiros) とティエテ (Tietê) という川があるが、どっちも市内では下水道システムの一部になっていて汚く、ピニェイロスときては昔流れていたとは逆方向に、わからないくらいゆっくり流れていた。昔の姿は想像できない。幹線道路は別として側溝のない道路が多い。一見日本の側溝蓋みたいな断面がL字型のコンクリ製品が両サイドに続いているが、しかし下に溝はない。ある日強い雨のなか傘をさして坂を上っていたら、その溝ともいえない浅い溝を水とともにミネラルウォーターの空きPETボトルがすごい勢いで流れて来る。通行人は他にいない。飛沫でズボンを濡らしながら頑張って歩いていたら、ある大きなビルの大きいポーチというか車寄せで何十人という人が雨宿りしていた。そんな雨の中を無理して歩いた方が馬鹿みたいだ。ブラジル人は暇人が多い。学内で立ち話を始めた二人が30分経ってもまだ立ち話をしていたりする。立ち話もなんだから喫茶店へでも、という習慣はないからそういう喫茶店はない (日本人が長く立ち話をしないのは腰が弱いからだという説もある)。

日本では、出先で降られて駅前の洋品店で仕方なく買った安物を除いて、ずーっと自分の傘を自分で選んで買ったことがなかった。たいてい家族の誰が使っていたか判らない物を使っていて、しかも自分専用に使っていても誰かに壊されることが多かった。数年前、アマゾンジャパンで国産の男物の傘を買った。小骨16本で1万数千円した。これに、以前犬に引きずらせる目的で買った手芸用の布テープで石突きとハンドルとを結んでサンパウロ式に使っている。普段は石突き側のループを抜いてハンドルに巻きつけておく。

高校通学で雨に濡れることに慣れ、大学在学中に登山を始めてからは街場で濡れるのは平気になってしまった。いい服は着ていないし、九割以上の人が傘をさす状況で帽子かパーカのフードだけでしのいでいる。だいたい自転車では使えない。だからせっかくの高級傘も梅雨になってから二回しか使っていない。